ブックログは年間120冊の本を読む僕が、面白かった本や皆さんに読んでほしいと思った本を紹介するブログです。
今回紹介するのは、斉藤 徹さんのだから僕たちは、組織を変えていけるです。
この本は、やる気に満ちた「やさしいチームのつくりかた」をテーマに解説している本です。
良いチームの作り方は現代社会において重要であり、会社としての利益にも大きく影響します。
タイトルを見たときに面白そうだなと感じて読んでみました。
会社員として働いている方、上司の方にこそ読んでほしい一冊です。
内容紹介
この本の目的は、組織を変えることだ。
この本は現状に違和感を持ち、組織を変えたいと思う人に向けたものだ。
今を知るために産業史をたどり、技術進歩がもたらしたパラダイムシフトを考察した。
その上で、知識社会にふさわしい組織のあり方を解き、変えるメソッドとして「最新の組織論を体系化」した。
こんな人にオススメ
・会社員として働いている方
・職場の上司
・経営者の方
見どころ
この本では1つの組織として良いチームを作るために、必要なことが書かれています。
多くの会社で取り入れていそうな習慣の中にも、社員に対して悪影響を及ぼすものが沢山あり、組織として良かれと思ってやっていることが、気付いたら社員の首を絞めているようなケースも珍しくはありません。
本当に良い組織を作るために必要な方法が本書では紹介されています。
その方法に注目です。
感想
主体性を取り戻した人たちは、企業が求める「自ら考えて行動する人材」である。
p34
彼らが、以前より強く「働き方を自ら選択したい」と考えるようになった。
「本当に仕事をしているのか」「どうすれば管理できるのか」。
性悪説で構築されていた既存の統制システムが機能しなくなってしまったのだ。
管理思考の強い企業、不寛容な文化を持つ企業からは、自律的に動ける人材が離れていき、自然に衰退する運命をたどってゆくだろう。
コロナの影響で在宅ワークが主流になり、働き方をを自ら選択したいと考える人が多くなってきました。
今までの縛る考え方ではなく、労働者が会社のために尽くしたいと思えるような環境作りが大切になっています。
色々な働き方が可能になってきた今、会社だけでなく労働者自身も自律的な働き方ができるようにならないといけないなと感じました。
経営者の方針に従って経営企画室が予算をつくる。
p47
すると予算が独り歩きをしはじめ、すべての人が予算に拘束されるようになる。
予算の前提としていた経営環境は常に変化しているにもかかわらず、変化よりも予算達成が優先され、公平性の旗のもとで例外は認められなくなる。
この内容は予算だけでなく、目標などでも同じことが言えるなと感じました。
予算や目標を設定した時から、状況は常に変化しています。
そこに縛られすぎては、手段と目的がずれていってしまうので注意が必要ですね。
シェアド・リーダーシップでは、自然発生的なリーダーを想定している。
p70
組織から与えられたポジションではなく、専門性や個性から、その場に最適なメンバーがリードする。
場面ごとに最適なメンバーがリードすれば、個人が持つ専門性が活かせることになる。
また全員がリーダーを経験することで、ここに主体的な意識が芽生えるとともに、組織をまとめる苦労を知り、フォロワーとしても成長する効果もある。
リーダーとして活躍するためには広い範囲で十分な知識と経験がなければ務まらないと考える企業がほとんどだと思います。
しかし、分野によって得意不得意があるだろうし、場面ごとに最適なリーダーを決めるというのはすごく合理的だなと感じました。
また、新人の頃には理解しにくいリーダーが望んでいることなどを、この経験を通じて学ぶことができるので、個人の成長としても組織全体としても利益がありますね。
散歩やお風呂、トイレ、そして人と雑談している時、このDMNは活性化し、脳に取り入れられた情報を任意につなぐ役割を持つ。
p95
オックスフォード大学では、教授たちが集まって、午後の紅茶を楽しみながら雑談するという習慣があるという。
ゆったりとした気持ちの中で雑談することが、クリエイティブな発想につながることを理解しているからだ。
僕はエンジニアとして働いていますが、行き詰っていたことが問題が、リラックスしているときに解決策を思いつくことが多々ありました。
DMNの活動・特性を利用して煮詰まったときは一度その作業から離れてみるのも良いですね。
DMNは良い効果もありますが、時には脳に悪影響を及ぼす危険性もあります。
DMNの活動や脳を休める方法を解説している本があるので、気になった方は是非読んでみてください。
多くのリーダーは「自分を向くことではなく、価値を生み、成果を出したい」と考えているものだ。
p111
自分の意見を盲従することを、多くのリーダーは望んでいない。
その事実を知ることが、意識を変える第一歩となるだろう。
自分がリーダーになったとしたら、そうですねと肯定するだけでなく、違う意見も欲しいですね。
僕は今までこの考え方がなかったので、ただただ同調していた気がします。
また、リーダー以外のメンバーがこのことを理解し、リーダーもこの意識をメンバーのみんなに伝えることが大切だと感じました。
心理的安全性のためにリーダーができる7つのこと
p125
・直接話のできる親しみやすい人になる
・現在持っている知識の限界を認める
・自分もよく間違うことを積極的に示す
・参加を促す
・知識は学習する機会があることを強調する
・具体的な言葉を使う
・境界(規範)を設け、その意味を伝える
心理的安全性が高まることで部下のパフォーマンスが向上し、生産性が上がります。
そのために、リーダーは部下に対して働きやすい環境作りを行っていかなければなりません。
自分一人の力では限界があることを示し、お客様の利益のために意見を出し合える環境作りが大切です。
旅人が、道行く途中に出会った3人の石工に「あなたはなんのために仕事をしているのですか」と尋ねると、1人目の石工は生活のため、2人目を石工は技術を磨くため、3人目の石工は大聖堂を建てるためと答えたという有名な話だ。
p164,p180
「内的な目標」をゴールにする人は幸福度が高い
外的な目標
・裕福になる
・有名になる
・肉体的魅力がある
内的な目標
・自己成長する
・親密な人間関係をもつ
・組織や社会に貢献する
仕事は楽しくないと感じている人は、仕事の意味を考えてみてはいかがでしょうか??
お金を稼ぎたいなどの外的な目標を掲げている人は幸福度が低い傾向にあります。
仕事を通じて誰かの役に立ちたいなどの外的な目標・やりがいを見つけられると今より仕事が楽しく感じるはずです。
また、そういった外的な目標をどうしても見つけられない人は転職してみてもいいかもしれませんね。
グラントは、投資家、セールス、エンジニアから学生まで、多様な人たちを対象に、成功するのはどのタイプが多いのか調査した。
p185
その結果、最も成功するのも、最も失敗するのもギバーであり、テイカーとマッチャーはその間に位置していることが分かった。
最も成功するのは「主体性を持つ」ギバーであり、最も成功から縁遠いのは「自己犠牲のギバー」である。
ギバーは与える人、テイカーは受け取る人、マッチャーその中間に位置する人のことを言います。
ここで重要なのは人は状況によって、この三種類のタイプが変化するということです。
最も成功すると言われているギバーは、自分にとって意義のあることかどうかが判断基準にあり、時にはマッチャー的に振舞うこともあります。
最も失敗するギバーは主体性がなく、誰に対しても盲目的に与え続けるため、精神的に消耗してしまいます。
・コンフォートゾーン
p214
外部刺激の少ない状態では、人間は持ち前の学習能力を発揮することができず、そのために有能感を感じることができない。
・ラーニングゾーン
適度な外部刺激により、適切な不安を感じることで、人間は学習能力を発揮することができる。
一定の条件下で最も適切な刺激が加わると、有能感を味わいながら、能力を最大限に発揮することができる。
ストレスがかかりすぎてもいけないし、なさすぎても能力を最大限に発揮することができないというのが難しいなと思いました。
会社としても、社員に対してラーニングゾーンを提供できる環境を整えてあげることが重要です。
ストレスの度合いを一番調整しやすいのそのチームのリーダーであり、部下とのコミュニケーションや心情把握が大切だと改めて感じました。
自分が上司として感じている問題点を伝えるところからはじめる。
p229
ポイントは「あなたのメッセージ」ではなく、「わたしメッセージ」で伝えることだ。
相手の行動を変えたいと思っている場合、どうしても相手を主語にして非難したくなるが、その言葉が問題を解決から遠ざけてしまう。
例1
×君にはもっと積極的に行動してほしいんだ
〇みんなが自発的に動いて助けあうチームにしたいんだ。仕事が楽しくなるし、成長できる。でも、実際にはなかなかうまくいかなくて、悩んでいるんだよね
例2
×もっと自分で考えて動けないかな?
〇どうすれば、みんなが自分から動きたいと思うようになるだろう?みんなが自律的に動くのに、障害になっているのものはなんだろう?
上司と部下の面談というのは、上司にとってはなんでも打ち明けられることのできる場所ではありますが、部下にとってはそうはいきません。
評価される側の立場というのは、よっぽど信頼関係が成り立っていなければ本当の意見を申し出るのは難しいでしょう。
そこで、部下にこうしてほしいと伝える時に、わたしメッセージで伝えるというのはとても良い考えだなと思いました。
部下としても考える機会が増えるし、ただ注意されるよりも響きますよね。
相手を変えようとするやり方の結果、私が見てきたのは、被害者意識に悩み、自由を束縛された不幸な人たちであり、自分のうまくいかない状況の責任を、周りの人や環境にせいにする人であった。
p257
不幸な結婚生活では、相手がまず変わることを要求し、相手の罪を言い立てて、相手を正そうとしている夫婦を見てきた。
「嫌われる勇気」という本でも同じ考え方がありました。
他人の意思決定は自分にはなく、そこで思い悩んでしまうのは不幸な人生であると言っています。
コントロールできないものをなんとかしようとするのではなく、まずは自分が変わることが大切です。
日本人も独自の進化を遂げてきた。
p274
そのひとつに、セロトニン・トランスポーター遺伝子のS型保有率が80%と極めて多いことがあげられる。
セロトニンは安心感をもたらす神経伝達物質であり、S型はセロトニンの分泌量が少ない「不安遺伝子」とも呼ばれるものだ。
つまり、日本人は世界で一番不安を感じやすい遺伝子を持った民族なのだ。
日本人は不安になりやすい遺伝子を持っているということに驚きました。
不安という感情は悪いことだけでなく、良い一面もあります。
不安とは「危険を察知するアンテナ」の役割を持ち、これまでの人間の成長に貢献しています。
また適切な不安感が前項でも紹介したラーニングゾーンへのスイッチとなります。
適度な不安は学習のトリガーとも言えます。
最後に
上の立場にいる人こそ読んでほしいなと感じた一冊でした。
会社を変えるために、必要なことが具体的に書かれていてなるほどなと感じる内容が沢山ありました。
今回紹介しきれていない内容や、実際に読んでみることで僕とは違う考え方も生まれると思うので、気になった方は是非読んでみてください。
最後まで読んでいただきありがとうございます。
それでは。