みなさんこんにちは。
フリーのwebクリエイターとして活動している、本好きエンジニアのけいです。
ブックログは年間100冊以上の本を読む僕が、面白かった本や皆さんに読んでほしいと思った本を紹介するブログです。
今回については、チャンスの網を広げるというテーマで「人生は、運よりも実力よりも『勘違いさせる力』で決まっている」という本の内容について紹介していきます。
チャンスの網が広がる仕組み
人間の直感は「すぐに思い浮かぶ情報」を過大評価します。
これはアメリカで行われた実験で、アメリカ人のスティーブという架空の自分物がいます。
スティーブの性格は「他人に関心がなく、現実世界にあまり興味がなく、物静かで優しく、秩序や整理整頓を好み、細かいことにかだわる」という性格です。
ここまで聞いて
・スティーブは図書館の司書か
・それとも農家の人でしょうか
という質問をされると、おそらくほとんどの方が図書館の司書をイメージされたんじゃないかと思います。
実験の中でも多くの被験者は「スティーブは司書だ」という回答をしたそうです。
ですが、アメリカでは司書に比べると農業従事者のほうがはるかに多く、司書1人に対して農業従事者は20倍の20以上います。
この情報を知ると、「スティーブは司書かもしれない」と思った人の確率はかなり少なくなりますよね。
この思考の錯覚の仕組みは単純で、判断に必要な情報が3つ必要な場合でも、3つのうち2つだけの情報しかなければ、2つだけの情報で判断するからです。
この実験から
・人間の直感は「思い浮かびやすい情報」だけを使って判断をする
・人間の直感は、正しい情報に必要な情報がかけていても、情報が欠けているという感覚をもたない
ということが分かります。
チャンスの網を広げるためには
これはビジネスの世界でも活用できる非常に有効なテクニックで、会社内であれば
ということを周りの人により多く認知されたり、フリーランスの人でもお客さんに
ということを認知させることができれば、チャンスが生まれたときに、そのチャンスを自分に割り振ってもらえる確率が非常に高くなります。
先ほどの実験結果でもわかるように、人間の直感は「すぐに思い浮かぶ人」を過大評価し、すぐに思い浮かばない情報を無視して判断するので、例えば「どのデザイナーに仕事を頼むか」という判断があったときに、自分がデザイナーとして認知されていれば、自分が選ばれる確率は飛躍的に高くなります。
認知を広げることでチャンスを掴める
認知の網を広げれば広げるほどチャンスが発生した時、そのチャンスをつかむことができるようになります。
そしてこの認知を広げていく中で重要なのがPVとCVRバランスです。
先ほどの例で言うと、PVはチャンスが発生したときに自分を思い出してくれる人の数で、CVRは思い出してくれた人の中で実際に連絡をくれた人の数になります。
商品がよくないと、いくらPVが高くても購入をしてもらえないので売り上げはあがりませんが、逆に商品さえ良ければ、なにもしなくても口コミで広がって商品が売れまくるかというと、決してそんなことはありません。
桁違いにすごい商品なら口コミで広がる可能性はありますが、そんな商品はなかなかありません。
これは商品を自分に置き換えても、基本的な考え方はおんなじです。
実力がなければPVが高くてもチャンスはこないし、実力がどんなに高くてもPVが低ければ売り上げにはつながりません。
実力ない人ほどPVを増やそうとしない
ここで注意してほしいのが、CVRが低い人はPVを増やすことを特に嫌がる傾向があります。
実力がある程度ある人であれば、少し自分を宣伝するだけで引く手あまたになるため自尊心が満たされますが、実力が小さい人の場合、自分を知ってもらう努力をしても、軽くあしらわれたり、見下されたりして嫌になってしまいます。
なので、まだ実力がないうちは「PVを増やすよりもスキルを磨くことに集中しよう」と考えがちですが、一人でコツコツとスキルアップを目指すよりも、よりよいポジション、顧客、業務に恵まれたほうがはるかに効率よくスキルがあがっていきます。
また実際に業務をこなし成果を上げることで、CVRアップにつながる実績や肩書きを作ることもできます。
ある程度の実力が身についたらどんどんPVを増やしていく戦略をとり、無理やりにでもチャンスをもぎ取ってしまえば、自分が成長できる良い環境と実力・実績は自然と後からついてくるようになります。
まとめ
ここまで「チャンスの網を広げる」というテーマでお話をしてきました。
みなさんいかがだったでしょうか??
今回のお話では
人間の直感はすぐに思い出す情報を過大評価し、足りない情報があっても欠けていることに気づかない。
自分自身を会社の上司や同僚、クライアントに認知してもらうことで、チャンスが生まれた際に、自分を選んでもらえる確率が高くなる。
実力がなくても、認知を増やし、チャンスを無理やりにでももぎ取ることで、自分が成長できる良い環境や、実力・実績は後から自然と身についていく。
というお話をしてきました。
感想
僕はこのお話を読んでいて「実力が低い人ほど認知してもらうことを躊躇う」という言葉にハッとさせられました。
スキルが身についてから~と考えているといつまでも行動できないので、スキルが身についていなくてもチャンスをつかみ取る姿勢というのは大切だと思います。