みなさんこんにちは。
フリーのwebクリエイターとして活動している、本好きエンジニアのけいです。
ブックログは年間100冊以上の本を読む僕が、面白かった本や皆さんに読んでほしいと思った本を紹介するブログです。
今回については、AIが入り込めない領域というテーマで「10年後のハローワーク」という本の内容について紹介していきます。
AIには意思がない
以前の記事でもお話したのですが、AIと人間の大きな違いとして挙げられるのが『そこに意思があるかどうか』になります。
AIは意思がないため、そもそも「なにをしたい」という欲求がなく、自分の描きたい絵を自ら書いたり世界観を表現することができません。
「筋肉質の男性が嵐の中で敵をやっつけている場面を描いて」というような具体的な指示があればかなり要求に近い絵を描いてくれますが、原稿用紙を渡して「あなたの言いたいことを書いて」と依頼したり白いキャンパスを渡して「あなたの好きなものを書いて」と指示しても描くことはできません。
既存のものを組み合わせて新しいもののように作ることはできる
ですがAIにも既存のものを組み合わせて新しいものを作るということはできます。
例えばある作家さんが既存のストーリーとストーリーを組み合わせて別のストーリーの要素を加えた「良いとこどり」した作品に対して、それが新しい作風として評価されることがあります。
漫画やアニメが好きな方であれば、設定が似ていたり、組み合わさっていて面白いような作品があるのは心当たりがあるんじゃないかなと思います。
こうしたものも含めて「創造」と捉えるのであれば、これはAIにもできることになります。
クリエイティブな領域もAIによって代替されていくのか
こう考えると、既存の作品と作品を組み合わせてAIが作り出した新しい作品を、またさらにAIが別の作品と組み合わせて作ることができるので、いよいよクリエイティブな領域も奪われてしまうじゃないかと感じてしまいますが、決してそうではありません。
ある研究ではこのようにAIが作った新しい作品をAIがまたさらに組み合わせて作っていくとどんどん劣化していくという研究結果もあります。
また、こうしたクリエイティブな領域は「その人がしているからこそ意味のある仕事」ともいえるからです。
その人がやるからこそ価値が生まれる
例えばメジャーリーグに強力なAIロボットが導入されて、大谷翔平選手のようにホームランを打ったり先発投手を務めても、それがAIロボットによる業績なのだとしたら、ファンはそこに大谷選手を見るような感動や興奮敬意をもってはくれません。
別の例ではAIが囲碁や将棋で強さを示すことはたびたびニュースになってきましたが、将棋ですべてのタイトルをAI棋士が独占しても、藤井聡太八冠に感じるような魅力はありません。
同じように、youtuberやVtuber、アイドル、芸能人、インフルエンサー、2次元を含む創作物の世界でも、その人が生み出す価値・バリューはその人にしか生み出せないし、その人が生み出しているからこそ価値があります。
「何をするか」ではなく「誰がしたか」ということに価値があり、それらはAIによって代替することは不可能な領域になります。
まとめ
ここまで「AIが入り込めない領域とは」というテーマでお話をしてきました。
みなさんいかがだったでしょうか??
今回のお話では
AIは自らの意思で新しいものを作ることはできないが、既存のものを組み合わせて新しく見えるように作ることができる。
しかし、クリエイティブな領域というのは「何をするか」ではなく「誰がしたか」ということに価値があり、それらはAIによって代替することは不可能な領域になる。
というお話をしてきました。
感想
「何をするか」ではなく「誰がしたか」っていう価値観はすごく納得しました。
SNS運用を勉強していても、今は昔と比べてたくさんのアカウントがあるので、ただ有益な情報を発信するだけじゃなく、誰が発信しているのかっていうことを伝えてファンになってもらうことが大切なので、僕も意識していこうと思いました。