ブックログは年間120冊の本を読む僕が、面白かった本や皆さんに読んでほしいと思った本を紹介するブログです。
今回紹介するのは、有川浩さんのフリーター、家を買う。です。
この本は、主人公:武誠治が、父:武誠一と衝突しながら母親を救うため色々な困難を乗り越える、自らの成長と家族を救う物語です。
テーマについては家族、恋愛、仕事といった感じです。
なんとなく昔話題になっていたなーと思い、読み始めたら面白すぎて一気読みしてしまいました。
この記事を読む前にぜひ読んでみてほしい内容ではあるのですが、紹介していきたいと思います。
ストーリー
就職先を3カ月で辞めて以来親のすねをかじって暮らす武誠治。
母親の病に気付くことが出来ず、追い込んでしまった。
大切な人を救うため、自分のやりたいことを見つけるために日々自問しながら成長していく。
こんな人にオススメ
・明日から仕事を頑張りたいという気持ちになりたい人
・親との関係がうまくいっていない人
・仕事系のストーリーが好きな人
・これから就職を控えている人
・フリーターの人
見どころ
僕の推しは、工事現場で働くおっちゃんです。
主人公の武誠治が、母親の病気を機にとりあえず安心できるくらいのお金を貯めようと決意し、
きついけど給料の良い工事現場で働き始めます。
そこに登場する工事現場のおっさんたちは気さくでとても良い人で、
誠治が弱音を吐いたときに励ましてくれる一連のやり取りで泣きそうになってしまいました。
そんなやり取りに注目です。
感想
この年になるとな、新しいもんやわけのわからんもんが怖いって気持ちになることがある。
p112
置いていかれるみたいでジリジリすんだよ。
主人公の父親、武誠一が母親の病気に対して理解しようとしない心情を工事現場で働くおっちゃんが代弁するシーンです。
誠治には理解できない父親の行動の理由が、同年代のおっちゃんたちによって分かっていきます。
おっちゃんたちのアドバイスや励ましは本当に感動しました。
小説読んでて初めて泣きそうになりました。
お前の親父は手強いぞ。
p118
けんど、プライドの高い男は扱いやすいところもある。上手に扱え。
お父さん、誠治に頼まれた次の日に、もうこれを買ってきたの。
p244
誠治の役に立ちたいだいけなのよ。
父親は子供の前では威厳を保ちたい。そんな生き物なんですね。
全ての父親にあてはまることではないと思いますが、子供に頼られて嫌な父親はいないんじゃないかなと思いました。
誠一は最初こそ、母の病気を理解しようとしない嫌な奴でしたが、息子に頼られれば張り切って助けようとする姿勢がすごく好きでした。
お前の悪い癖はすぐに言い訳をするところだ。
p287
理由は訊きたければこっちから訊く。
それまで自分で自分をフォローするな。
そしてこんなもんは理由を聞いても仕方のないイージーミスで、取り返しのつかない重大ミスだ。
黙って肝に銘じてろ!
これは自分の胸にもささりましたね。
僕も読んでいて怒られている気持ちになりました。
失敗してしまったとき言い訳したくなる気持ちはすごく分かります。
訊かれる前に言うと「言い訳」、訊かれてから答えたら「言い訳」じゃなくなるのってなんか不思議ですよね。
最後に
この本を読んで、家族や相談できる人って大切だなと改めて感じました。
僕も工事現場のおっちゃんたちのような人に悩み事を相談したいなと思いました。
面白くて心に響く良い本でした。
最後まで読んでいただきありがとうございます。
それでは。