ブックログは年間120冊の本を読む僕が、面白かった本や皆さんに読んでほしいと思った本を紹介するブログです。
今回紹介するのは、有川浩さんの植物図鑑です。
植物図鑑はひょんなことから出会った二人が、植物を通じて思い出を深めていくお話です。
テーマについては恋愛、植物、雑草です。
なんとなく昔話題になっていたなーと思い、読んでみたらすごく面白かったので紹介したいと思います。
ストーリー
お嬢さん、よかったら拾ってくれませんか。咬みません。躾のできたよい子です。
思わず拾ってしまったイケメンは、家事万能のスーパー家政婦のうえ、重度の植物オタクだった。
樹という名前しか知らされぬまま、週末ごとにご近所で「狩り」をする風変わりな同居生活が始まった。
とびきり美味しい(ちょっぴりほろ苦)“道草”恋愛小説。レシピ付き。
こんな人にオススメ
・植物が好きな人
・料理が好きな人
・恋愛ものが好きな人
・ときめきを感じたい人
植物図鑑の見どころ
植物図鑑の一番初めのページには植物の写真が載っています。
小説で読んでいると名前は聞いたことがあるけど、どんな形だったっけなと思うことがありました。
僕は一章読み終わるごとに一番最初のページに戻って植物の写真を見るのがすごく楽しかったです。
そんな物語に注目です。
感想
泣かなかったのは理性がブレーキをかけていたからだ。
p42
一人暮らしで泣いたって、慰めてくれる人なんかだれもいない。
泣いたって無駄だ。無意味だ。
泣いた後に襲ってくる空しさを思えば最初から泣かないほうがマシ。
でも今は違う。
受け止めてくれる人がいるなら泣いてしまったほうが楽だ。
社会人になって泣くことは少なくなりましたが泣きたい時ってありますよね。
僕も仕事が忙しくて追い込まれているときは涙目になりながら仕事してます。
追い込まれているときに支えてくれる存在っていうのはすごく大切だなと改めて感じました。
さやかの気圧が下がったのが声に出たのだろう、イツキは困ったように頭を掻いた。
p84
「いくら家事を引き受けるって言ってもやっぱりそれは気になってたから・・・行き倒れてた分際で何を今更って感じだけど、男としてはちょっとさ」
こういうときのイツキはいかにも気弱に遠慮がちに主張してくるので逆に怒りにくい。
搦め手が巧い男だなといつも思う。
世の男性は真似したほうがいいですね。
僕も嫁の機嫌が悪いときは、これを参考に遠慮がちかつ気弱に言い訳していこうと思います(笑)
冗談はさておき、こういう気持ちがないと、夫婦でいえばどちらかに家事の負担が偏ってしまったりなど、人間関係のトラブルにつながってしまうのかなと思いました。
やってもらって当然ではなくて、感謝の気持ちって大切ですよね。
「大人も子供もそんな変わんないよ。
p386
優しいときもあるし、意地悪なときもある。
みんなフツーにちゃんとしててフツーにいい加減。
大人なんて全然大したもんじゃないんだから先生だってそんなもん。
安奈ちゃんのことだって全然悪くないのに八つ当たりして叱る」
中学生の頃、めちゃくちゃ怖い先生のことを読んでいて思い出しました。
大体厳しい先生とか上司って、年を取ってありがたみを感じることがほとんどですが、その先生はいまだに感謝の気持ちは湧きません。
子供の頃の大人ってなんでも正しくていうことを聞かないといけない存在だと思いがちですよね。
そんな昔のことを思い出した一文でした。
最後に
植物図鑑を読み終えて、そこらへんに生えている雑草を観察するのが楽しくなりました。
雑草という植物はないんですけどね。
植物図鑑を読み終えた人は上の一文にピンと来るはずです。
気になる人はおもしろいので是非読んでみてください!
最後まで読んでいただきありがとうございます。
それでは。