含みのある伝え方【本紹介】エレガントな毒の吐き方

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みなさんこんにちは。
フリーのwebクリエイターとして活動している、本好きエンジニアのけいです。
ブックログは年間100冊以上の本を読む僕が、面白かった本や皆さんに読んでほしいと思った本を紹介するブログです。

今回については、含みのある伝え方というテーマで「エレガントな毒の吐き方」という本について紹介していきます。

目次

本の概要について

みなさんは、仕事や日常生活の中でイライラすることがあっても、本人に伝えることができず余計にストレスを感じてしまうことはありませんか??

例えば、職場にムカつく上司がいるとき、こちらから言いたいことがあっても「今の関係に亀裂を生みたくないから言いたいことを我慢する」というのは、心当たりがある方も多いんじゃないかなと思います。

今回紹介する本「エレガントな毒の吐き方」では、こういった言いたいけど言えない状況や今の関係を壊したくないという場合に、相手との関係を壊すことなく、自分の中にある毒を吐き出すための方法について書かれている本です。

エレガントに毒を吐くとは?

日本の中でも地域によって沈黙や間合い、言い回しを大切にする度合には差があります。

江戸時代のころまでさかのぼってみると、日本の首都ともいえる東京は、昔より日本各地から色々な人が集まる場所で流動的な地域であるのに対して、京都では家同士でも300年ぐらいお隣さんという状況があり得る環境でした。

そういうところでは、本当は不満があって、困っていて、嫌だなと思っていても、それを相手の気持ちに火をつけてしまうことなくうまく伝える方法が必須になります。

そういった地域の特性から生まれた京都独自の独特でエレガントな毒の吐き方は、洗練されていて、アートを感じさせてくれるような伝え方です。

本書ではその京都のコミュニケーションを参考に、色々な伝え方について紹介されています。

例えば、資格試験に何度も落ちている知人がいたとします。

普通の人がその知人に対して何かを伝えるとしたら「能力や準備がひょっとしたら足りていないのでは」という議論が交わされます。

これを京都風の毒を吐くコミュニケーションに置き換えてみると「不運でしたね」という言葉に置き換えられます。

何度も試験に落ちているのでそんなに不運が続くことはないし、試験とは基本的に実力を測るためのものであって「運で合否が決まるわけではない」というのは、みんなが知っている大前提になります。

「本当は実力があるのにかわいそうですね」という言い方でありながら、こちらとしては「実力があるとは1ミリも思っていない」という意図がありますが、言葉の上ではとても礼儀正しく、一見だれも傷つけない、上品で含みのある言い方になります。

具体例の紹介

前の章では「エレガントに毒を吐く」という意味について解説をしてきました。

この章からはその具体的な内容について紹介していきます。

関係がそれほど深くない人から、無理な依頼をされて断りたいとき

まず1つ目
「関係がそれほど深くない人から、無理な依頼をされて断りたいとき」
あなたならどう返しますか??

一般的な回答だと、断り切れずにしぶしぶ引き受けるか、断る場合については「待たせている人がたくさんいるから、ごめんなさい」という例が紹介されています。

これを京都式の回答に変換すると

ちょっと考えさせてもろうて、かましまへんか。
ちょうど今さっき、恩義のある人からお願い事をされてしもてな。
今、それで頭がいっぱいで考えられへん。
お時間いただきたいんやわ。
すんまへんなあ

という返事になります。

この回答の中では、自分よりも適任がいることを伝えて、相手からの依頼に応えるつもりがないことを伝える。

さらに「恩義のある人からお願いごとをされて」という一文が入っていて「あなたは恩義を感じるレベルの人ではない」ということが遠回しに伝えられています。

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「恩義」の部分は最高にエレガントですよね。

「あなたはその私にとってそのレベルではない」というのを言葉では礼儀正しいけど、最高の皮肉になっているなと感じました。

友人に会うたびマウンティングされて困っている場合

2つ目
「友人に会うたびマウンティングされて困っている場合」
あなたならどう返しますか??

一般的な回答だと「ところで、○○の件はどうでした?」と話題を変えようとするも、話題を変えても結局マウンティングされるという例が紹介されています。

京都式の回答例に変換すると

○○さん、ほんまにどこをとってもてっぺんどすなあ
ほぼ仙人どすわ

という返事になります。

一見褒めているようにも感じられ、ユーモアのある返しのため、言われた方は反論したり否定したりしづらくなります。

日本語では、過剰にソフトに丁寧に振る舞うことが、逆説的に不満の表現を意味するものもあります。

たとえばめちゃくちゃに「よいしょ」するなどがそれに当たりますが、その言葉の中に少しの毒を混ぜておくことで違和感が発生します。

ただ単に「○○さんすごいですね」という言葉だと違和感ありませんが、「ほぼ仙人ですね」とか「神様みたいですね」という過剰なよいしょの言葉が入ると、少し違和感がありますよね。

まとめ

ここまで「含みのある伝え方」というテーマでお話をしてきました。

みなさんいかがだったでしょうか??

今回のお話をまとめると

東京は、昔より日本各地から色々な人が集まる場所で流動的な地域であるのに対して、京都では、家同士でも300年ぐらいお隣さんという状況があり得る環境であり、そういうところでは、本当は不満があってもそれを相手の気持ちに火をつけてしまうことなくうまく伝える方法が必須だった。
京都独自のコミュニケーションは、エレガントに毒を吐くことで自分の言いたいことを相手に伝えながら、言葉の上ではとても礼儀正しく、一見誰も傷つけない、上品で含みのある言い方である。

というお話をしてきました。

感想

自分の言いたいことを伝えたいけど、関係を悪化させたくないから黙っておくというのは良くあることだと思います

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そういう人とは関係を切ってしまえるのが一番良いとは思いますが、仕事の取引先とかお得意様だとなかなかそうはいきませんよね。

僕も意識してやってみたことがあるんですが、エレガントに毒を吐くという方法を実践してみると、なかなかすっきりすることがよくあったので、もし機会があれば試してみてください。

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この記事を書いた人

みなさんこんにちは!
フリーのwebクリエイターとして活動しているkeiです。
普段はホームページ制作とstandfmアプリにて音声配信を行っています。

プロフィール
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